毛筆書写検定1級 「賞状書き」の書き方の注意点とポイント!
投稿日:2020.09.05
先日、神奈川県在住の方から
名古屋に伺いますので、半日集中レッスンで
毛筆書写検定1級の「賞状書き」について教えて下さい。
というご連絡がありました。
その後メールや電話で何度か打ち合わせをして、まずはレッスン前に、書かれた賞状を郵送して頂くことに。
それを見ることで、アドバイスするポイントが分かるのと、事前に私なりの見本を書いておくことができます。
どれだけ言葉で説明するよりも、実際に書いたものをお見せることの方が分かりやすくて重要ですよね!
こちらが生徒さんなりに書かれた賞状です。
さすが毛筆書写検定の1級に挑戦するだけあって、かなり上手に書かれています。
小筆も使いこなせているように感じる。
しかし「賞状」という趣旨で考えると、まだまだ線が弱いので、もっと力強く書いても良いです!
また、字と字の空間が広く、少しスカスカした感じに見える。
生徒さんの書かれた賞状を基に、実際に私も書いていきます。
真っ白な用紙に、いきなり字を書くのは無理なので、
賞状は、まずは体裁良く“レイアウト線”が引けるかがポイント!
4Bや6Bなどの鉛筆を使用して、できるだけ「薄い線」で引いていきましょう。
基本的に、賞状は「左側から右」に向かって書いていきます。
※墨が渇く前に書くと紙が汚れてしまうため
賞状は “文字の重厚感” を出したいのですが、字と字の間を少し窮屈に書くことでそれを表現します。
また “力強い線” で書くと、より重厚感が出ます。
左から書き始めた賞状ですが、なんとか最後まで書き終えることができました。
生徒さんは文章を4行で書かれていましたが、私は3行で書いてみました。
人によってレイアウトの好みがありますので、「どちらが正しい」というのはありません。
賞状らしい“強い線質”と“バランスの良いレイアウト”、
そして何よりも小筆でキレイな字が書けることが大切です!
しかし、まだこれで終わりではありません。
最後に鉛筆で引いたレイアウト線を、消しゴムで消す作業が残っています。
実はこの作業が結構面倒くさくて私は嫌い…
だからこそ「薄い線」で引いておくと、消すのが楽ですよ!
とりあえずこれで準備は完了しました。
あとは生徒さんが来られるレッスン日に臨みたいと思います。